2012年5月7日月曜日

森と里つなぎ・道づくりの準備


秋山記念生命科学振興財団の助成を受けた、「森と里つなぎプロジェクト」の報告(2)です。
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陣内です。
「道づくりの準備」について書きます。
昨年は東旭川の山主さんの森、
1.6haに400mの道づくりをしました。
(写真は、道とカラマツ材の搬出のようす)


今年は、東鷹栖の30ha(9万坪)に、
約2000mの道づくりを準備しています。
30haは5人の山主さんが所有しています。

山の地形にあわせて、
無理のない、使いやすい道をつけたい。
大雨でも壊れず、歩いても楽しい道にしたい。
だから、山主さんみんなに声をかけて、
手入れの了承をもらってから道の線形を考えます。

昨年から森林組合の人と山主さんに説明したり、
山を歩いたりして準備をしています。
あとは、道づくり名人、田邊さんの技術を
どう現場に展開していくか。
そして、込み合った林をどう手入れして、
赤字にならないようにうまく搬出するか。
そして、手入れしたあとの林が
元気に育っていくようにできるか。

カギは、重機のオペレーターです。
昨年は、8名のオペレーターの方々が
名人、田邊さんの研修を受けました。
でも田邊さんのレベルになるには、
素質と、何年もの修行が必要だとわかりました。
今年も、昨年のような研修を考えていたのですが、
田邊さんからは、数日の研修ではダメ、と言われました。
ほんとうの技術の普及につなげるには、
マンツーマン指導、だそうです。

(3月、滋賀県の現場にて)

















実は、田邊さん、本州各地に路網のモデルを作っています。
滋賀、京都、山梨、長野、岩手、岐阜・・・
大きな現場で、道づくりから、木の搬出までやって、
そのあとの間伐をどうやったらきれいに効率よくできるか、
一目瞭然、という状態まで仕上げていくそうです。
まさに山のモデル。
田邊さんは、山全体のモデルを見せたいのです。
しかし、それをお願いするには予算が足りない。

昨年の道づくり研修に、国有林の方も来られていました。
最近お会いすることがあり、
実は、国有林でも田邊さんの研修を考えている、とのこと。
乗りかかった船、
もりねっとは国有林のお手伝いをすることにしました。
田邊さんのモデルが北海道にできることが、
まずは大事と考えたからです。

(国有林の現場調査に同行)






















田邊さんの考え方を、分かる限りお伝えしました。
国有林の方といっしょに、現場も見に行きました。
まだ調整しなければならないことがたくさんあります。
有意義な研修になることを願っています。

いま、昨年田邊さんの研修を受けたAさんが、
田邊さんのもとで修行中です。
短い期間ではありますが、マンツーマン指導です。
厳しく指導され、多くの経験をさせてもらっているようです。
今年、Aさんともりねっとが、いっしょに道づくりをやる予定です。
どこまでできるか、未知数ですが、がんばります。
山主さんへの説明や、現場調査、機械の準備、
やることはたくさんあります。
期待と不安がまじります。
また報告します。

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