2017年7月18日火曜日

「森薪塾2017」第1回講習会実施しました。

 森薪塾の第1回目は本格的な立木(りゅうぼく)の伐倒体験です。
 旭川市東鷹栖の私有林「ポンヌプリ」をフィールドに、まずは高密度に造成された作業路網の様子と、それを活用した間伐の効果を見学しました。


 ポンヌプリのトドマツ林では15haに約3000mの作業路網が造成されています。作業路は幅2.5m、勾配(傾斜)は12度前後とほぼ一定で、歩くのも楽です。
 森全体をカバーするように設計された路網は、大半の木を道からすぐ引き寄せられるようになっており、コストを抑え、森を傷めずに丁寧な間伐・択伐ができます。
 実際、歩いてみると、木と木の間がほどよく開いていて、とても気持ちの良い森です。広葉樹が点在し、「森の将来を考える」が実感できました。


 ヤマブドウやコクワなど、木に絡みつくツルが目立ち、塾生からは「ツルは残す? 切る?」と質問が出ました。ツルがらみは伐倒の際に方向が狂って危険だし、枝折れ、幹損傷の原因にもなります。多くの林業家は片端から切りますが、動物の貴重なえさ場という側面もあり、この森では林縁(外側)に面したところのツルは残しているそうです。
 さて、伐倒訓練の場所は40年生の混み合ったトドマツ林です。枝葉が茂って空が見えず、うす暗い林床に植物がほとんど生えていません。
 第1段階は、この森の将来を託す「一番」の木を決め、それとぶつかっている木を間伐対象に選びます。木の元気さや位置関係、形質などをよく見て、21組で「将来を担う木」を決めます。すると伐採木はすんなり選べます。思ったより太い木を間伐することになりました。

 第2段階は伐倒基礎です。まずは一度倒した伐根で、受け口を作り、追い口を切って、正確に倒す切り込みの練習です。チェンソーを斜めや水平に支え、切り口をうまく合わせるのは結構難しいものです。「本や動画でも理解できなかったが、自分でやるとわかる」という声の一方、「わかってもできないねえ」という人も。そりゃそうですよ。

 第3段階は、いよいよ立木の伐倒。枝の張り具合や幹の傾きも見て、倒す方向を決めます。北欧式伐倒の特徴は、切る手順も独特ですが、「初心者が間違えても、決定的な危険に至らない」という安全優先の思想が技術に反映されているところです。

 立木を切るのはほぼ全員初めてでしたが、皆さん、狙い通りに倒すことができました。倒した後は、ぽっかりと明るい空が広がりました。まだまだ奥は深いのですが、これで「森を読み、手を入れる」という山主への一歩を踏み出せました。
(山本)

2017年6月5日月曜日

「森薪塾2017」プレスクール開催しました!



「森薪塾2017」プレスクールとして開催した今回は、小雨まじりの天候の中、6名の方にご参加いただきました。
「ストーブに使う薪作りのためチェーンソーの扱いを習得したい。」
「将来、森林に関する仕事がしたい。」
「山を買って自分で手入れをしたい。」
など、みなさんいろいろな目的を持ってのご参加でした。

 
玉切り時のチェーンソー取扱を聞く

午前の部ではチェーンソーの基本的な扱い方や選び方、そしてエンジンの始動を行い、順番に原木の玉切りをしました。

 普段からチェーンソーを扱っている方もいらっしゃれば、まったくさわったことがない方もいらっしゃいましたが、みなさん上手に玉切りができました。


初めてのチェーンソーでもうまく伐れました

つっこみ伐りの練習

午後の部では近くの広葉樹林に入り、森づくりのために、どの木を残し、どの木を伐るのかを考え、実際に伐倒まで行いました。


皆で樹冠を見上げ間伐の効果を考える
近くの立派なミズナラを残すために30センチ弱の白樺を倒しました
 
倒した白樺からクラフト用の樹皮をいただきました

 参加されたみなさんのご協力もあり、安全に楽しく講義を終えることが出来ました。ありがとうございました。

 次回は7月2日(日)チェーンソーの整備・目立てと人工林の間伐を行う予定です。
途中からの参加や一回だけの参加も可能ですのでご希望の方はご相談ください。

 お問い合わせは 電話 0166–76–2006 
     または eメール maki@morinet-h.org      までご連絡ください。
(中村)


2017年4月9日日曜日

江別のクラフトマンに旭川産シラカンバを届けて来ました


なかむらです。
清水くんのあとを引き継いでがんばっていこうと思います。
みなさんどうぞよろしくお願いします。


先日、江別市の「SAPPOROCRAFT」福永浩太さんの工房へ旭川で伐り出した白樺材を届けてきました。

福永さんは白樺材の特徴的な樹皮を利用し、ワインクーラーや片口を製作しているクラフトマンです。
国内はもとより海外でもすごく人気なのだそうです。






福永さんへの白樺材の提供は数年前から始まり、最近は福永さん自身が伐る木を選び、伐採・搬出も手伝ってくれます。

    


木の水分が少なく、樹皮が最もはがれにくい厳冬期に伐り出し作業を行います。
できるだけキレイな樹皮の直径20〜30センチのものを選びます。




伐り倒したシラカンバを50m以上引いて来ます。
ポータブルウインチがないと人力のみでは到底不可能です。



 一気に6本倒して引いたため、へばっている様子。
「やっと終わったー!」と叫んでいます。



今年は工房見学のため、運搬を兼ねて「もりねっと」のトラックで伺いました。
tトラックいっぱいに積み込んで、直径6〜7センチのものも運びます。




江別まで3時間のドライブに出発。




住宅街の一角にあるSAPPOROCRAFT福永さん自宅兼工房に到着。
庭先にクレーンで降ろします。




 くり抜かれ乾燥中のシラカンバたち。
ちなみに白樺材の中では別の材料を乾燥中。スペースの有効活用ですね。




工房内には様々な工作機械が並べられています。 





 空気の吸引力で材料を固定し回転させる旋盤。




 片口になる過程のシラカンバたち。




左奥から片口、ぐい呑、小鉢、ワインクーラー。
白樺材の特徴的な樹皮からのグラデーションが美しい。





右側が福永さん。急な訪問でしたが快く迎えていただきました。


 シラカンバは道内のいたるところに自生していますが、建材や家具材としては腐りやすくもろいため、薪材として利用する以外あまり使い道がない木です。でも、福永さんのようなクラフトマンの手により新たな命を与えられ、森の恵みを有効に活用してもらえる。こんな使われ方がもっと広がるといいですね。

SAPPOROCRAFTさんのホームページはこちら。